メニエール病について

①メニエール病はどんな病気ですか?

 

めまいと吐き気の発作が繰り返し起こる病気です。耳鳴りや難聴をともなうことも多いです。耳の奥の内耳が浮腫状態となり、(これを 内リンパ水腫といいます。)それが周辺の神経を圧迫することが原因と考えられます。浮腫を起こす原因はまだよくわかっていませんが、肉体的、精神的ストレスが一因と考えられ ます。  

メニーエル病は主に片側の内耳が障害されることにより発症しますが、2~4割の方は左右両側におこります。メニエール病は脳からくるめまいではないので、生命の危険性はありません。

メニエール病の中には、聞こえだけが悪くなったり、良くなったりを繰り返す蝸牛(かぎゅう)型メニエール病や、めまいだけを繰り返す前庭(ぜ んてい)型メニエール病もあります。

 

メニエール病は活動期と呼ばれる、めまいなどの発作を繰り返す時期と、 安定した状態が続く間歇期があります。活動期では毎日のように発作を起こす人から、数週間から数ヶ月に一度の人まで様々です。

ぐるぐる回る激しい めまいのほか、耳の聞こえが変化し、めまいが起こる前に耳が詰まってきたり、耳鳴りが起こります。吐き気や嘔吐、冷や汗などの自律神経症状を伴う ことも多く、めまいは30分間ぐらいから数時間続く場合など様々です。

 

 ②どんな治療を行いますか?

 

メニエール症は、完全に治すことは困難な病気です。したがって発作が起こるたびにめまいを抑え、聴力をもとに戻し、心身の安定を図り、発作を防ぐということが治療の中心となります。

治療は主に内服治療と点滴療法(循環改善剤、ビタミン製剤、めまい止め、利尿剤、 時にステロイド剤など)を行います。

過労やストレスがきっかけとなる場合が多いので、規則正しい生活を送り、疲 れたら休み、ストレスを溜めないように心がけましょう。メニエール病はきまじめな方 や凡帳面な方に多いといわれております。

メニエール病の発作が起こった場合は動き回らずに、安静を守り、めまいが落ち着くのを待ちます。お薬が処方されている方は、すぐに飲むようにしましょう。できれば音や光などの刺激は避け、暗い部屋や静かな場所で休みましょう。目を冷やすのも効果的と言われます。