副鼻腔炎(ふくびくうえん)・蓄膿症(ちくのうしょう)について

副鼻腔炎(ふくびくうえん)はどんな病気?

鼻の中には副鼻腔という空気の入った部屋があります。生まれたばかりの赤ちゃんにはほとんどありませんが、成長とともに徐々に発育し、小学校高学年位で大人に近い大きさまで大きくなります。鼻の炎症がひどかったり、長引いたりしたときに、この副鼻腔にも炎症を起こします。これが副鼻腔炎です。

症状は鼻詰まりが続いたり、色のついた鼻が出たり、臭いがわからなくなったり、顔が腫れて痛くなったり、頭痛がしたりします。鼻と目は近くにあるため、視力に異常を起こす場合もありますから注意が必要です。膿がたまって、ひどい場合を一般的には蓄膿症といいます。

 

副鼻腔炎はどうして起こるの?

鼻炎の後や、かぜ症状の後にバイ菌が副鼻腔に炎症を起こしてなることが多いです。花粉症やアレルギー性鼻炎をもっている方は、バイ菌の感染が一緒に起こって、副鼻腔炎になることもあります。片方だけの副鼻腔炎は鼻中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)といって、真ん中のつい立ての骨がどちらかに曲がっていて、極端に鼻の中が狭かったりして、炎症を起こしやすい場合もあります。また片方だけの副鼻腔炎は虫歯が原因の場合や、悪性の場合もありますので注意が必要です。

 

副鼻腔炎にはどんな治療をしますか?

鼻詰まりをとって、中に溜まった膿を吸引する治療が行われます。膿を吸引したあとにネブライザー療法といって、小さな粒子状にしたお薬を直接吸入する治療もおこなわれます。

骨の中の炎症なので普通のかぜよりは治療に時間がかかることが多いです。体質的に炎症を繰り返しやすい方もおりますので、早めの治療をお勧めします。一度なってしまうと治りにくくなってしまい、治療期間も何カ月も必要になる場合もあります。お薬も長期間使うことになりますので、体に負担のない方法で治療を行っております。

鼻茸(はなたけ)といって、鼻の中にポリープができてしまうと、お薬の治療だけでは改善が難しくなりますので手術が必要になる場合があります。早めに耳鼻科の受診をお勧めします。