主な診断症状解説
このページでは耳鼻科でよく診療する症状や疾患、治療法について解説します。さらに詳しい疾病解説をお読みになりたい方は「耳鼻科の病気解説」サイトもあわせてご覧ください。
※当サイト、ならびに「耳鼻科の病気解説」サイトは疾患などに対する情報提供を目的として作られております。サイト掲載時点での情報ですので、現在は情報が古くなっている可能性があります。サイトに掲載された疾患に対する治療を当院外来で全て行っているわけではございません(当院では行っていない治療法もございます)。以上ご了解ください。
「耳鼻科の病気解説」サイト※当院では行っていない治療も解説しております。
こんな症状で悩んでいませんか?
その症状は耳鼻科で診療する病気が引き起こしているかもしれません。各症状のボタンから記事をご覧になってみてください。
各症状から考えられること
1. 耳が痛い
- 赤ちゃんの機嫌が悪い
- 夜中に急に耳を痛がり眠れない
- 熱が出たので小児科を受診したが、原因はよくわからなかった
- 最近よく耳を触っている
…などの症状は、中耳炎かもしれません。赤ちゃんは言葉で表現することができませんので、気付いたら早めに受診をお勧めします。
耳あかが詰まっていると正しい診断ができませんので、耳鼻科で安全に耳あかを取り除いてもらい、適切な治療を受けることをお勧めします。
<考えられる病気> 急性化膿性中耳炎、慢性中耳炎、外耳炎など
2. 聞こえが悪い・耳が詰まった
- 聞こえが急に悪くなった
- 呼んでも返事をしない
- 耳が詰まってしまった
- 耳がかゆい
- 声が大きくなった
- テレビを前の方へ近づいて見ている
- 会話で反応が少ない
- 家族とのコミュニケーションが少なくなった
…などの症状は、耳あかが詰まっているだけの場合もありますが、外耳炎や中耳炎を起こしている場合もあります。急に聞こえの神経が悪くなってしまう病気もあります。電話をしてみて初めて気付く場合もあります。
加齢により徐々に悪くなっている場合は、ご家族の方が先に気付く場合もあります。聞こえが悪いことが原因でコミュニケーションが取れなくなってくると、脳の働きも衰えます。
聞こえの神経は一度悪くなってしまうと戻らない事もありますので、早期発見、早期治療が大切です。
<考えられる病気> 耳垢栓塞、突発性難聴、聴神経腫瘍、滲出性中耳炎など
3. 鼻つまりがひどい・鼻が出る
- いつも鼻がつまっている事が多い
- 鼻にかかったしゃべり方をする
- においがよくわからない
- 最近、食事がおいしく感じられない
- 色のついた鼻水がでる
- いつものどがイガイガしている
- 咳ばらいをすることがある
…などの症状は、副鼻腔炎(ちくのうしょう)の可能性があります。風邪をひいた後に症状が長引く方は、耳鼻科でレントゲンなどの精密検査をお勧めします。
急にくしゃみがでる、風邪でもないのに鼻水が止まらない、いつも鼻をかんでいる、などの症状が続く方はアレルギーが原因かもしれません。
春の花粉症の時期以外にも、アレルギーとなる原因はあります。一度耳鼻科で検査して、対策をたてる事をお勧めします。
<考えられる病気> 副鼻腔炎、鼻茸(ポリープ)、鼻中隔わんきょく症、アレルギー性鼻炎、歯性上顎洞炎など
4. めまいや耳鳴りがする
- 周囲がグルグル回っている
- フワフワして雲の上にいるようだ
- 寝返りを打つとめまいがする
- 真っすぐ立つことができない
…などの症状は、耳が原因のめまいの可能性があります。
頭のCTを撮ったけれど異常がないと言われた方、聞こえも悪くなったような気がする方、静かな部屋にいるとセミが鳴いたような音がする方は、耳鼻科での精密検査をお勧めします。
病気によっては時間が経つと治りにくくなってしまうものもありますので、早めの検査、診察をお勧めします。
<考えられる病気> メニエール病、良性発作性頭位めまい症、突発性難聴など
5. いびきがひどい・眠れない
- いびきがうるさいと言われる
- 呼吸が止まっていると言われる
- たくさん睡眠時間をとっているのに眠い
- 寝た気がしない
- 朝起きるとのどが痛い
…などの症状は、鼻やのどが原因の場合があります。たかがいびきと、あなどってはいけません。呼吸停止時間が長いと突然死の原因になります。またドライバーの方は突然、睡魔に襲われてしまい、それが原因で重大な事故につながることもあり、社会問題となっております。心当たりのある方はご相談ください。
<考えられる病気> 睡眠時無呼吸症候群、アデノイド増殖症、上咽頭腫瘍など
6. のどが痛い・熱がでる・声がでなくなってきた・咳がなおらない
- 風邪をひいた後、食事がのどを通らなくなってきた
- 水を飲むのもつらい
- 口が開かなくなってきた
- 息苦しくなってきた
- 熱がなかなか下がらない
- 風邪を繰り返しひくようになった
- 熱はでなくなったが、咳だけが長引いている
- 人前で話をする仕事で、声が出なくて仕事にならない
…などの症状でお困りの方はいらっしゃいませんか。是非、耳鼻科での診療をお勧めします。
扁桃腺に膿がたまってしまうと、抗生剤の内服では治らなくなってしまうこともあります。切開して膿を出したり、点滴治療を行ったり、場合によっては大きな病院に入院が必要になってしまうこともあります。ひどくなるまで我慢しないで、早めの耳鼻科受診をお勧めします。
また扁桃腺の炎症を繰り返したり、慢性化させたりすると、病巣感染と言って体の離れた、別の場所に病気が出現する場合もあります。難治性疾患の原因となることもありますので、放置しない方がよろしいかと思います。
仕事で声を出さなくてはならないが、声が出ないので困った。仕事を休むことができない。などの場合は原因をきちんと診断して、治療を行うことが大事です。悪性の病気もあります。音声の悩みも耳鼻科受診をお勧めいたします。
<考えられる病気> 慢性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、喉頭蓋膿瘍、喉頭浮腫、声帯ポリープ、声帯結節、喉頭がんなど