伝染性膿痂疹血(とびひ)

①伝染性膿痂疹血(とびひ)について

 

 とびひは黄色ブドウ球菌あるいは連鎖球菌が皮膚に感染して、水疱や痂皮(かさぶた)ができる病気です。黄色ブドウ球菌が感染すると水疱ができるので、水疱性膿痂疹(ブドウ球菌性膿痂疹)と呼ばれ、連鎖球菌が感染すると(黄色ブドウ球菌との混合感染のことも多いです)、膿疱や痂皮かができるので、非水疱性あるいは痂皮性膿痂疹(連鎖球菌性膿痂疹)と呼ばれます。

 指にはばい菌がたくさんついておりますので、それで耳や鼻の中を触ると炎症を起こします。ばい菌の塊で ある膿が付着すると、皮膚がただれかさぶたがつきます。ひどくなると、顔や体全体に広がり ます。

 水疱性膿痂疹は0~6歳の乳幼児に多く、主に夏季に発生します。痂皮性膿痂疹は頻度は少ないですが、季節や年齢に関係なく発症します。アトピー性皮膚炎をもつ人にできやすい傾向があるといわれます。

 

 ②治療について

 

1.耳や鼻の中をきれいに消毒して、炎症を抑え、ばい菌を減 らしています。

2.その後に、患部に抗生物質の軟膏を塗っていきます。

3.ばい菌を殺す抗生物質(軟膏・飲み薬)を処方します。

 

 

③注意することは?

 

 耳や鼻を触らないようにしてください。 耳や鼻にかさぶたができますが、それに触ってしまうと、触れた部位に同じようなかさぶたができてしまいます。夏の暑い日などは、なるべく涼しい部屋で過ごしていただき、汗をかいたままにしないで、シャワー浴を心がけ、爪を短く切っておきます。お風呂で耳や鼻付近をき れいに洗いましょう。ただし、ゴシゴシ洗いは禁物です鼻の中をいじったり、こすったりしないようにしましょう。

 湿疹、あせも、虫刺され、ちょっとした傷などができた時は、膿痂疹にならないように、早めに治療しましょう。