イート EAT(上咽頭擦過療法)

イート(上咽頭擦過療法 EAT:Epipharyngeal Abrasive Therapy)は0.5%~1%塩化亜鉛溶液を、綿棒を用いて、 経鼻的、経口的アプローチで上咽頭炎の治療を行います。さらに、内視鏡下に擦過療法を行うことによって(E-EAT)、診断精度、治療効果の向上を目指します。EATは日本病巣疾患研究会が提唱する、「Bスポット療法」の新名称です。

3つの効果
①上咽頭炎の直接症状 を抑えます。また、上咽頭活性化リンパ球を鎮静化させるため、免疫機序を介した二次疾患にも効果があります。

②上咽頭のうっ血を改善することによって、脳脊髄液・リンパ路・静脈循環が改善されます。上咽頭炎、自律神経障害の改善にもつながります。

③上咽頭に投射する迷走神経を刺激することによって、自律神経系(視床下部・大脳辺縁系)機能を調整し、自律神経障害を改善します。

慢性上咽頭炎 (Chronic Epipharyngitis)とは

上咽頭は繊毛上皮に覆われ、空気の通り道として細菌やウイルスなどの病原菌が付着しやすい箇所です。また、免疫応答を担当する免疫器官としても働いています。上咽頭が炎症を起こすと、自律神経や免疫に影響が及んで、上咽頭から遠く離れた腎臓、関節、皮膚などに二次疾患を引き起こすことがあります。

①上咽頭炎が引き起こす直接症状
咽頭痛 咽頭異常感 後鼻漏 咳嗽 頭痛 耳鳴り 首肩こり 舌痛 多歯痛 顎関節痛 歯の知覚過敏・痛み など

②上咽頭炎によって自律神経が障害を起こして発生する症状
全身倦怠感 めまい 睡眠障害 起立性調節障害 記憶力・集中力の低下 過敏性腸症候群(下痢・腹痛など) 機能性胃腸症(胃もたれ、胃痛など)むずむず脚症候群 慢性疲労症候群 線維筋痛症 など  

③免疫機序を介した二次疾患(病巣感染)
IgA腎症 ネフローゼ症候群 関節炎 胸肋鎖骨過形成症 掌蹠嚢疱症 乾癬 慢性湿疹 アトピー性皮膚炎 など