外耳道真菌症

①外耳道真菌症とはどんな病気ですか?

 

 外耳道の皮膚は薄くて刺激に対し非常に敏感です。乱暴な耳掃除をしてしまったり、いつも耳かきをする癖があると 外耳道に小さな傷をつくってしまい外耳道炎をおこします。そこにカンジダやアスペルギルスなどの真菌の感染が起こった状態を外耳道真菌症といいます。

 あるいは慢性の刺激によって外耳道の皮膚から分泌物がでていたり、耳の手術をした後などに、慢性的な炎症が残り外耳道内が湿っている状態 のときにも起こりやすくなります。

             

②どのような症状がありますか?

 

 主な症状は耳のかゆみ、耳の痛み、耳だれ、耳がこもっているような感じなどです。耳の中から黄色、黒、白などの菌糸を含む耳あかが出てきたり、酒粕のような耳あかが出てきたりします。外耳道 が腫れたり、外耳道から出血することもあります。

 

③どのような治療を行いますか?

 

 繰り返し再発することが多く、完治するのに長い期 間を要する場合があります。まずカビの種類を検査で特定した後、きれいにカビを取り除き、消毒します。外耳道の掃除を行った後に抗真菌剤の塗布や点耳を行います。かゆみが強い場合は、 抗アレルギー薬の内服を併用したり、重症の場合は抗真菌薬を内服する場合もあります。

 外耳道真菌症は真菌(カビ)が原因ですから、治療には長期間 (1ヶ月~数ヶ月)の通院が必要になります。症状が治まったとしても短期間で再発する場合が多いです。真菌症の治療には根気がいります。こまめに耳鼻咽喉科に通い、治療しなくてはいけない病気です。