耳垢について

耳垢栓塞(じこうせんそく)って何?

耳垢とはみみあかのことです。外耳道(耳のあな)の外側の3分の1は軟骨からできており、内側(奥)の3分の2は骨からできております。外耳道軟骨部をおおう皮膚には、耳毛と、耳垢腺という汗腺の一種があります。耳垢腺の分泌量によって耳垢がカサカサ状態だったり、湿った状態だったりします。これは体質による個人差です。耳垢は詰ってしまうことがあり、詰まった状態を『耳垢栓塞』と呼んでいます。

どんな症状が出ますか?

耳の違和感がでることもありますが、ほとんどは無症状で気付かないことが多いです。完全につまってしまうと、聞こえなくなってしまいます。耳そうじの後や、お風呂に入った後に突然症状が出てきた場合は耳垢栓塞が疑われます。

赤ちゃんは症状を言うことができないので、耳を気にして触っていたり、なんとなく機嫌が悪かったり、聞こえ具合が悪いのではと、周りの人が気付く場合が多いです。

また小さいお子さんは耳垢が溜まっていると、中耳炎などの際に、鼓膜をきちんと診察することができなくて、困ってしまう場合がありますので、ふだんからのお手入れが大事です。

 

 

治療はどうしますか?

耳垢を取り除くことが、唯一の治療方法です。吸引したり、特殊な鉗子などを用いて取り除きます。ガチガチに固まっているものは、耳垢水(じこうすい)といって、柔らかくするお薬を何回か点耳して、柔らかくなったところで取り除きます。

耳垢を取りすぎる(耳垢は無いのにかゆくてそうじをしすぎる)と感染を起こしやすくなったり、ジクジクと水様性の耳だれが出ることがあります。外耳道が炎症ではれてしまって、鼓膜が完全に見えなくなってしまうこともありますので、耳のいじりすぎは禁物です。

 

小さなお子さんは、嫌がって動いてしまい、危険な場合もあります。とれない時は無理をしないで耳鼻科の受診をお勧めします。